親愛なる兄弟姉妹の皆さん
現代の世界に起こる多くの悲惨な出来事を前にして、人は苦悩、混乱し、「なぜ」という質問を繰り返します。
多くの恵みに満ちた大聖年によって開始したこの第三千年期は、その始めから恐ろしいテロによって色づけられてしまいました。このような状況の中で信者たちは「主よなぜ、いつまで、この状況が続くのでしょう」という疑問にさいなまれます。
神はこの疑問にご自分の一人子の犠牲をもって答えています。イエスの十字架上の死において、悪の見かけの勝利と善の決定的な勝利が交差しています。歴史上最も闇に包まれたその時、まさしく神的な栄光が現されます。破滅の時が、実は全宇宙の再建の時でした。イエスは言いました「わたしは十字架に上げられるその時、すべてをわたしの方に引き寄せるだろう」と。
キリストの十字架は信じる者にとって希望の象徴です。なぜならこの十字架上で神の救いのご計画が成就したからです。ですから、教会の典礼は先日、聖なる十字架称賛の祝日を記念しました。信者たちはこの祝日から力づけと勇気を汲み取るのです。
霊的に聖母マリアと一致しつつ、十字架上のキリストに目を向け、キリストの復活の力に支えられてこれからも私たちの歩みを続けましょう。
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