親愛なる兄弟姉妹の皆さん
使徒聖パウロはヘブライ人にあてた手紙の冒頭で受肉された神の御子について次のように言っています。
「神は昔、預言者たちを通して、いろいろな時に、いろいろな方法で先祖たちに語られたが、この終わりの時代には、御子を通して私たちに語られました」(ヘブライ1,1−2)。
降誕節にあって、聖パウロのヘブライ人へ手紙の最初の言葉は、神の御子について雄弁に物語っています。
降誕の夜、神はすべての場所、すべての時代の人々に救いの決定的な言葉を語られました。
天の御父の一人子は、人となり私たちの間に住まわれました。こうして預言者たちによって告げられていたメシア、救い主への期待が成就されたのです。降誕節の間の典礼は、すべて受肉の神秘についての考察と理解を深めるものです。
神の御子のお生まれになった馬小屋の前にたたずみ続けましょう。主のご降誕を記念する伝統的な馬小屋によって、全能永遠の創造主である神は、人類との出会いのために幼人となられた全能の主、その御子を通して私たちに語りかけられます。
聖母マリアは最初に神の御子を受け入れ、そして世に示されたお方です。聖母マリアの傍らには救い主の養父、保護者として召された聖ヨゼフがいます。
そして、さらに「神の栄光」を喜ばしげに寿ぎ「人々に平和」を告げる天使たち、地上の貧しい人々を代表する羊飼いたちもいます。さらに数日後には、天地の王を礼拝しにわざわざ遠国からやって来る、東方からの博士たちも加わるでしょう。
降誕節の典礼は、私たちの救い主イエス・キリストと出会うためにベトレヘムの洞窟に喜び駆けつけるよう招いています。
「信者たちよ、来てください。主なるイエスを拝みに来てください」。
今もこれから来る新しい年に、いつも私たちと共にいてくださるよう、主イエスに私たちの心を開きましょう。
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