親愛なる兄弟姉妹の皆さん
今日は「奉献生活者の日」が祝われます。主ご自身から福音的勧告を生きるよう召された人々と共に、主に感謝するために大変よい機会です。彼ら奉献生活者たちは、貧しく貞潔に十字架上の死に至るまでの従順によって人々を聖化し贖ったキリストにつき従うことによって、福音的勧告を誓願として忠実に実行し、特別な方法で主に自らを奉献するのです。
今年の「奉献生活者の日」には特別な意義があります。第2バチカン公会議が「奉献生活の刷新に関する教令」を発布してから、ちょうど40周年目にあたるからです。この40年間、修道会は教会の教えと指導に従って、世界の現状の中でその創立者たちの精神とカリズマに忠実に従いながら、豊かな福音的生活と使徒職を実践するための長い刷新の道を歩んできました。この奉献生活刷新のためにも神に心からの感謝を捧げましょう。
奉献生活における霊的な熱意の秘訣は聖体の秘跡です。聖体の秘跡に捧げられたこの特別年にあたり、私はすべての修道者、修道女たちに、キリストを私たちの間に現存させる秘跡、ゴルゴタの丘の愛の恵みを実現する犠牲、旅する神の民を支え養う宴に毎日参与することによって、ますますキリストとの交わりを深め刷新していくよう心から勧めます。奉献生活に関する使徒的勧告の中でも強調したように、聖体はその本性からして、個人としてもまた共同体としても奉献生活の中心です。
キリストは、すべての人が生命を豊かに受けることができるようにとご自分を「裂かれたパン」「注がれた血」として差し出されます。キリストはご自分を全人類の救いのために捧げられるのです。キリストの犠牲の食卓に連なるということは、キリストが実現されたその行いを繰り返すというだけではなく、その同じ杯を飲み、そのいけにえに参与するということです。キリストのように「裂かれたパン」「注がれた血」となり、さらにこうして各キリスト者たち、奉献者たちは、なおさらのこと救い主と一致し、兄弟たちのためにその生命を捧げるよう招かれるのです。
聖体は福音への忠誠の尽きざる源泉です。なぜなら教会生活の中心であるこの秘跡において、すべての奉献生活者たちの理想であるキリストとの完全な一致、同化が実現するからです。「ここにあらゆる形の祈りが収斂していきます。神のみことばが宣言され受け入れられます。神と、兄弟たちと、すべての人々との関わりが問われます。神の子となるための秘跡、兄弟となるための秘跡、キリスト者としての使命遂行のための秘跡です。キリスト者との一致の秘跡、聖体は同時に教会的な一致の秘跡、奉献生活者たちの一致の秘跡です」。
聖体の秘跡はつまるところ、各奉献者と修道会の霊性の源泉だと言えるのです。「使徒職実現のためのより大きな自由と時の印と、人々の必要に注意深く答えていくために、様々な問題を自分たちのものとしながら、人々の側に立つことによって表現される連帯性を、奉献者生活たちは聖体の秘跡から学び取るのです」。
親愛なる兄弟姉妹の皆さん、聖母マリアの導きの下に、彼女の模範に従いながら、聖体の秘跡の神秘の中に奥深く入っていきましょう。聖体の女性、聖母マリアが、キリストとの親しさに特別な方法で召されている人々すべてを助け、熱心にミサに参与する者となれるよう、素直な従順と忠実な清貧、実り豊かな貞潔の恵みを彼らのためにとりなし、さらに彼らを聖体の秘跡の中においでになるキリストの聖なる弟子としてくださいますように。
このような願いをこめて、皆さんのために祈ると共に、すべての奉献生活者たちが召され、各自の使徒職に励んでいる共同体を心から祝福します。
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