親愛なる兄弟姉妹の皆さん
数日前に私は「カトリック教会のカテキズム要綱」を皆さんに紹介する喜びを持ちました。数年前から、カトリックの最も重要な教えのすべてを簡単であると同時に全般的に要約した小さなカテキズムの必要性が問われていました。神の摂理はこの計画を、まさしくこの本の実現を強く推進していた故ヨハネ・パウロ2世教皇の列福開始の日に実現させられました。
私は心から主に感謝しつつ、キリストとその救いの福音の告知のために有益で便利なこの本の重要性を強調したく思います。
このカテキズム要綱の中に、先生と弟子の間に交わされる理想的な問答において、1992年に私の敬愛する前任者教皇ヨハネ・パウロ2世によって出版された「カトリック教会のカテキズム」に収められた教会の信仰の最も広範囲な説明が要約されています。カテキズム要綱は4部構成をとり、神の神秘と全人類の救いの計画、および私たちのために聖母マリアのご胎内で人となり、死にそして復活された神の一人子イエスが中心であるという事実のこの上ない統一性を示す内容となっています。
ご自分の教会の中、特に秘跡の中に現存し働かれるキリストは、私たちの信仰の源泉、すべての信者の模範、祈りの先生です。
親愛なる兄弟姉妹の皆さん、 この第三千年期の始めにあたって、キリスト者たちが皆で一致し、心を合わせて、信仰と教義そしてカトリック倫理の真理を全面的に宣言し、教え、証しすることは何と必要なことでしょう。
「カトリック教会のカテキズム要綱」も、カテケーシスと福音宣教の刷新のために役立つようにと心から期待しています。すべてのキリスト者たち、子ども、若者、大人、家族や共同体も、皆が聖霊の働きに素直に従い、あらゆる場においてキリストとの出会いに向け人々を助けながら、カテキスタとなり福音宣教者となりますように。
福音宣教の星、神の御母聖母マリアに信仰を込めて祈りましょう。
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