親愛なる兄弟姉妹の皆さん
今日はキリストの12使徒のカテケーシスをイエスを裏切ったイスカリオテのユダで締めくくりたいと思います。
ユダはなぜイエスを裏切ったのでしょうか。ある人々はユダが金銭に餓えていて、イエスを裏切ることの報酬、銀30枚の魅力に耐えられなかったのだと言っています。しかし、福音書はユダの心の中に悪魔が入り込んだと記しています。ユダは悪魔の誘惑に負けたのです。
イエスと共に生きるという素晴らしい特権が自動的に人を聖化すると考えるのは間違いです。イエスは人をその教えに従って生きるよう招く時、決して強制的な招き方はしません。私たちを取り巻く落とし穴や誘惑を避けるための唯一の方法は、イエスとの完全な交わりに生き、自分自身を余すところなくイエスに与え尽くすことです。そうすれば私たち自身もイエスが天の御父に完全に従ったように生きることができるのです。
神はあらゆることをよい目的のために変えることができます。ユダの裏切りさえ、神の摂理によってイエスの最高の愛の行為、全世界の救いのための機会となったのです。
キリストの復活後、裏切り者ユダの代わりに使徒たちの仲間に加えられたもう一人の使徒について話しておきたいと思います。それは使徒マティアのことです。マティアはイエスの地上の生涯の証人として、その死に至るまで忠実にイエスの教えに留まりました。私たちもこの使徒聖マティアと同じように、他の人々の犯した罪を償うため、あくまでもキリストの教えに忠実な証人として生きるよう招かれているのです。
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