バチカンの聖ペトロ大聖堂で14日、19、20世紀に活躍した2人の宣教女の列福式が行われた。
この式を通し新たに福者の列に加えられたのは、アセンシオン・ニコル・ゴーニ修道女(1868−1940)と、マリアンヌ・コープ修道女(1838−1918)。
ゴーニ修道女はスペイン出身。若くして聖ドミニコ会に入会し、ペルーのアマゾン森林地帯で宣教。後にモンシニョール・ラモン・スビエタと共にロザリオの聖ドミニコ修道女会創立に協力、アメリカ大陸、ヨーロッパ、アジアに宣教活動を広げた。
一方、コープ修道女はドイツに生まれ、生後間もなく家族とアメリカに移民した。24歳で聖フランシスコ修道女会に入会。後に管区長となり、修道女たちをハワイ・モロカイ島のハンセン氏病院に派遣するが、間もなく管区長の職を辞し、自らモロカイへ出発。女性患者や少女たちのために尽くし、モロカイの聖者として有名なダミアン神父の死後、彼の事業を引継いだ。
教皇ベネディクト16世登位後最初のこの列福式は、教皇自身からの指名を受け、列聖省長官サライヴァ・マルティンス枢機卿がとり行った。
列福式を教皇の指名を受けた枢機卿・司教がとり行うのは、今回が初めてではなく、むしろ歴代教皇はかつて列聖式のみをとり行っていた。
パウロ6世が1971年、マキシミリアン・マリア・コルベ神父の列福式を自らとり行ったことを初めに、教皇が列福式をも行う形が生まれ、これは教皇ヨハネ・パウロ2世に受け継がれた。
教皇ベネディクト16世は、以前の形式を復活させ、列福式を再び枢機卿・司教に託すことで、今後は列聖式のみを行われることになった。
→ 新福者プロフィール
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