教皇ベネディクト16世は、バチカンで4日、日曜正午のアンジェラスの祈りを唱えられた。
このところ不安定な天候が続いているローマだが、この日曜日は晴れ間に恵まれ、聖ペトロ広場にも大勢の巡礼者が繰り出した。
祈りの前の説教で教皇は、「待降節」のラテン語「アドヴェントゥス」は、キリストの到来を指し、神の側からの人類に向けての第一歩を強調する言葉であると説明された教皇は、神からのこの歩み寄りに心を開き、大きな期待と探求心をもって答えていくようにと述べられた。
そして、神のみ旨を行うために神のみことばにいつも耳を傾けていた聖母マリアを、神への答えの完全な模範として示され、まもなく迎える無原罪の聖マリアの祝日を機会に無原罪の御宿りの神秘を観想するよう招かれた。
教皇は神の歩みよりとそれに対する答え、また真理と自由の関係というテーマに関連し、40年前発布されたバチカン公会議文書、「信教の自由に関する宣言」を紹介、各自の人間としての尊厳に由来する「信教の自由」がすべての人々に保証され、それぞれがその存在に刻み込まれた宗教上の召命を完全に実現することができるよう祈られた。
後半、巡礼者への挨拶で教皇は、来たる12月9日に国連の「障害者の権利宣言」から30周年を迎えることに言及、社会・職場、そして特にキリスト教共同体への障害者の参加を促進する努力を訴えられると同時に、すべての人間の命は受胎から自然な死に至るまで尊重され擁護されるべきと強調された。
また、教会の暦でこの日は鉱山労働者の保護者、聖バルバラを記念したことから、教皇は鉱山で働くすべての人々とその家族、仕事の安全を聖女に託して祈られた。
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